【神宮球場】阪神、ヤクルトに逆転勝利!延長戦を制す近本の一発

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明日は誰かと。
〜阪神タイガース観戦記 2025.4.17(神宮球場)

新調したLサイズのユニフォームは、僕には窮屈だった。
唐揚げとハイボールを手に神宮球場の三塁側S席に座ったとき、ようやく呼吸が整ってきた。

周りには熱狂的な阪神ファンたちがいて、応援歌を口ずさんだり、拍手をしたり、すでに何かでつながってるようだった。
僕はといえば、背中を少し丸めて、静かに唐揚げをつまんでいた。

声を出すことに、長らく慣れていない。
Zoom会議でもマイクがちゃんと入ってるか不安になるくらい、自分の声を外に出していない。
でもこの球場の空気は、そんな僕を少しずつ引っ張り上げてくれた。

先発はビーズリー。
すっかり阪神に馴染んだナイスガイ。
グラウンド外でのインタビューの受け答えも誠実で、嫌いじゃない。むしろ、密かに好きな選手だ。
今日こそ勝ち投手になるビーズリーを見たかった。でも、序盤はヤクルトの流れ。3回までに3点を奪われた。

それでも、試合は壊れなかった。きっと来週また頼む。そう心の中で小さくつぶやいた。
僕の周りの誰かも、きっと似たようなことを思っていたはずだ。

7回、2アウト。ピンチを背負ったゲラに代わって、岩貞がマウンドに立った。
久しぶりの1軍登板。現役時代、藤川球児現監督と並んでブルペンを支えていた左腕。
1人をしっかり抑えてベンチに戻っていくその背中に、自然と拍手が起きた。
その背中がやけに頼もしくて、僕は思わずベンチの方をずっと見ていた。

迎えた8回表。中野、森下が連続二塁打で1点差に迫る。
このときの球場の声量は凄まじかった。
そして佐藤のバットが快音を響かせ、打球はライトスタンドへ。
“マックスだと思ってた声量”を超える歓声が一気に巻き起こった。
六甲おろしが悠然と響く。
僕も、声と呼べない声で、歌詞をなぞった。心のなかで、じゃなく、ちゃんと口を動かして。

誰もがひとつの方向を見つめ、喜びを共有していた。
その中に、たしかに自分もいた。

だが、野球はそんなに甘くなかった。
9回裏、遊撃・木浪の痛恨の失策。岩崎が踏ん張りきれず、試合は再び同点に。
何も言葉が出なかったけれど、隣のおじさんがただ一言「しゃあないな」と呟いて、なんだか少し救われた。

試合は延長戦へ。
そして11回表、近本の打球がライトスタンドに吸い込まれていった。
「頼む、入ってくれ」
誰かが叫んでいたけれど、きっと僕も口にしていたと思う。
近本がベンチに戻ると、選手たちが手を叩き、抱きしめ、称えた。
その中には、さっき失策をした木浪の姿もあった。
彼はどんな思いで、近本を迎えたんだろう。ふたりはドラフト同期組だ。

ベンチ前で称え合う選手たちの姿に、また胸が熱くなった。
勝つために誰かが失敗して、でも誰かが取り返す。
チームって、すごい。
そして阪神って、ほんとに、いい顔するチームだと思った。

明治通りの帰り道、風があたたかくて、ほんの少しだけ寂しかった。
「今日は誰かと話したかったな」──
そう思って、スマホを取り出した。でも通知は何も来ていなかった。

明日は、チャットじゃなくて自分から電話してみようかな。
誰でも。なんでもない話でいい。ただ、声を出して過ごしたいんだ。


【今日のスコア】
2025年4月17日(木)@神宮球場
阪神タイガース 7 − 5 ヤクルトスワローズ

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