2025-05

阪神タイガース観戦記

【甲子園】阪神連勝 門別粘投2勝目 近本が決勝打 阪神 1−0 横浜|2025年5月28日

放課後に、教わったこと。それは、正しさを教えることではなく──心が動いた瞬間に、ちゃんと立ち会うことだった。放課後に教わったこと 〜阪神タイガース観戦記 2025年5月29日〜朝の職員室は、少し静かだった。黒川由里が思い出していたのは、あの...
阪神タイガース観戦記

【阪神】延長11回サヨナラ勝ち!森下が押し出し四球【1−0 DeNA/倉敷】

岡山市在住の31歳・宇田川葵は、地元ケーブル局の番組構成を担当しながら、父と二人で暮らしている。番組素材のチェック、家事、そして夕方の観戦。そんな彼女が、年に一度の倉敷マスカットスタジアムで目にしたものは──延長11回、森下の押し出し四球に...
阪神タイガース観戦記

阪神 5-1 中日|坂本のスクイズと決勝打で快勝 佐藤輝 左翼スタメンも躍動【2025年5月25日・バンテリンドーム】

会社の上司と野球を観に行く。ただそれだけのことが、こんなにも複雑で、しんどくて、でも少しだけ──救われるなんて思ってなかった。杉本課長。仕事では何度も話してきたはずの人の、球場での顔。これは、5月最後の日曜日。阪神タイガースが勝った試合で、...
阪神タイガース観戦記

阪神 4−5 中日|惜敗、あと1点が届かず 高橋周平が決勝打【2025年5月24日・バンテリンドーム】

1点差で終わった試合だった。あと1本、あと1歩が届けば、結果は変わっていたかもしれない。長谷川遥。名古屋市内の大学3回生。負けた今日の帰り道には、たしかに別の何かが残っていた気がする。今日は、まだ途中 〜阪神タイガース観戦記2025年5月2...
観戦記2025

阪神 2-3 巨人|延長11回、門脇の決勝打で阪神連敗 2度の満塁機を活かせず【2025年5月22日・甲子園】

平日の午後、予定も会話もなかった。ふと届いた1通のメッセージに、カーキのワンピースを選んだ。ライトスタンドで顔に当たったタオルと、あの痛みだけが、今日という日を確かに教えてくれた──。頬に残ったもの〜阪神タイガース観戦記 2025年5月21...
阪神タイガース観戦記

【甲子園】阪神惜敗 雨中の追い上げ届かず 2025年5月21日|阪神 4−5 巨人

大学3年の夏、4人で初めて甲子園に来た。 声と声が重なって、名前を呼ぶのも追いつかないほどだった。 あの時、立っていたのは誰か、記憶も曖昧なまま残っている。僕――岸本和馬、30歳。地元の東京・中野で営業職として働いている。 年に1度だけ、学...
阪神タイガース観戦記

【甲子園】才木129球完封勝利 森下7号ツーランも 2025年5月20日|阪神 4−0 巨人

目の前で完封勝利が決まったのに、立ち上がることも、声を出すこともできなかった。ただ、最後まで降りなかった背中を見ていた。帰り道、男はスマホを開いて、一行だけ打ち込む。「明日、午前便、希望します」それは、自分にとって初めての“逃げなかった一日...
阪神タイガース観戦記

【甲子園】阪神が広島に逆転勝ち 伊原3勝目 阪神3−1広島|2025年5月18日

中学2年の奏太にとって、父親と会うのは年にたった1回。場所はいつも、甲子園。チケット代も交通費も高いのに、関東に住む父は、毎年欠かさず会いに来てくれる。ただ、昔の父は笑わなかった。だからこそ、今の姿が、少しだけ不思議で――“親の事情”の向こ...
阪神タイガース観戦記

【甲子園】阪神快勝 近本が5安打の固め打ち 大竹が今季初勝利 2025年5月17日|阪神 5−2 広島

27歳の心菜は、職場では「次はあんたやな」と言われるようになってきた。結婚、出産、マイホーム――当たり前のように並べられる「幸せのテンプレート」。彼女もまた、周囲の声に背中を押されるように、マッチングアプリで出会った彼氏と付き合いはじめた。...
阪神タイガース観戦記

【甲子園】阪神、木浪の同点打も実らず 9回岩崎が痛打で連敗|阪神2-4広島【2025年5月16日】

SaaS企業で働く32歳の太田可奈。通勤電車とSlackの赤マークに追われる毎日のなか、数年ぶりに夫と訪れた甲子園。阪神は木浪の同点打で追いつくも、9回に岩崎が失点し敗戦。でも、ファンタの味が一瞬わからなくなるほど夢中になれたあの一打が、可...